高温や突然の雨など異常ともいえる気象状況が続く昨今。
せめて職場では快適な環境で仕事をしたいものです。
実は、職場の環境についても法律で定められています。
室温はこのぐらい、トイレは何個以上と、細かくルールが定められているのです。
今回はそんな職場環境のルールについてまとめてみました。
事務所衛生基準規則とは
職場環境については「事務所衛生基準規則」という法令により基準が定められています。
この「事務所衛生基準規則」は事務所で働く労働者の労働環境を適正に保つために制定されたもの。労働安全衛生法に規定された基準規則という位置づけです。
室温・湿度
【冷房】
室を冷房する場合は、当該室の気温を外気温より著しく低くしてはならない。【暖房】
室の気温が10度以下の場合は、暖房する等適当な温度調節の措置を講じなければならない。【室温・湿度】
空気調和設備を設けている場合は、室の気温が17度以上28度以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるように努めなければならない。
夏の季節の場合、職場の室温は外気より著しく低くしない範囲で、17度以上28度以下。
職場環境が悪いと思う方は一度気温を測ってみては以下かがでしょうか。
(サーバールームなどの電子計算機等を設置している部屋は、室温を低くしなければならないため、作業者に保温のために衣類を着用させればこの限りではありません。)
トイレ
トイレの個数についても規則に定められています。
【男女別】
男性用と女性用に区別する【トイレの数】
・男性用大便所の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上とする。
・男性用小便所の個所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とする。
・女性用便所の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とする。
トイレは、
男性大便器:60人
男性小便器:30人
女性用 :20人
ごとに1つ以上を用意しなければなりません。
男性大便器は60人に1つの基準なんですね。
朝の混み具合を考慮したらもう少し欲しいところです。。
照度
部屋の明るさについても、基準が設けられています。
精密な作業:300ルクス
普通の作業:150ルクス
粗な作業 : 70ルクス
普通の蛍光灯であればこの基準は難なくクリアできます。
照度についてはそのほかにも、以下のルールがあります。
明暗の対照が著しくなく、まぶしさを生じさせないようにしなければならない。
照明設備について、6カ月以内ごとに1回定期点検をしなければならない。
仕事をしていると、たまに作業着を着た人が来て蛍光灯のチェックをしていますよね。
これも法律に定められての点検だったのですね。
休養
休憩室についても定められています。
事業者は、労働者が有効に利用することができる休憩の設備をもうけるようにしなければならない。
事業者は、常時50人以上または常時女性30人以上の労働者を使用するときは、休養室を男性用と女性用に区別して設けなければならない。(一部省略)
休憩室がある会社は多いと思いますが、男女で区別された休憩室がちゃんと設置されている会社はそうそう多くない気が個人的にはしています。
みなさんの会社はちゃんと設置されていますでしょうか。
一度自分の職場を確認してみては
今回紹介した以外にも様々な規則が定められています。(救急用具、清掃、排水、給水、騒音などなど)
こうやって見てみると確認すべき事項が多すぎて、管轄の部署は大変ですよね。。
普通の会社であれば当たり前に守られているルールなので、このルールに違反している会社はそうそう多くはないとは思いますが、
一度ご自身でも自分の職場環境について確認をしてみてはいかがでしょうか。