源泉徴収票に会社印って必要なの?【法律と手引きを根拠に考えた】

源泉徴収票に会社の印鑑って必要なんでしょうか?
手書きの時代は必要とされていたようですが、PDFで発行されることの多い現代ではどうなのでしょう?

税務署への確認や法律の条文などから、会社印の必要性について調べてみました。
結論を言うと、会社印が必要だという根拠はどこにも見当たりませんでした
ただ、未だに会社印を求める古い税務署も実態としてはあるようです。

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きっかけ

とある2月末、社員の方から私が所属する人事部に問い合わせが。
『確定申告しようと源泉徴収を提出したら、「会社印が押されていないから受け付けられない」と税務署に言われた。』と連絡が。

弊社は勤怠システムに源泉徴収票をアップしており、各社員は勤怠システムから源泉徴収票を印刷していただいております。
そのため、源泉徴収票に会社印は押されておりません。
(紙で配っている時代も、会社印は押しておりませんでしたが。)

驚きつつも、連絡のあった社員の方には、会社印を押した源泉徴収票を送付しました。

本当に源泉徴収票に会社印を押印しなければならないのでしょうか?

税務署発行の「源泉徴収票の作成手引き」はどうなってるの?

「給与所得の源泉徴収票」は、税務署より発行されている「源泉徴収票の作成手引き」という冊子に細かいルールが規定されています。
例えば、「摘要欄」に何を書くのか? 「扶養親族」の情報はどこまで書くのか? などなど。

しかし、支払者の押印が必要とはどこにも書かれていないのです。
その証拠に、手引きに掲載されている源泉徴収票のサンプルにも押印はされていません。

(「法定調書の作成と提出の手引」より抜粋)

税務署が発行する手引きからは、押印が必要な根拠を確認できませんでした

法律はどうなってるの?

源泉徴収票は所得税法にて規定されています。

所得税法施行規則93条によると、
給与の支払いを受けた者に交付する源泉徴収票には、

・支払を受ける者の氏名及び住所
・給与等の支払をする者の本店若しくは主たる事務所の所在地及び電話番号

の記載が必要だと定めています。
ここでも、会社印が必要だとは規定していないのです。

法律からも、押印が必要だとは確認できませんでした。

結果、どこにも押印が必要だという文章は見当たりませんでした。

税務署に聞いてみた

試しに、税務署に聞いてみました。
今回確認したのは東京の豊島税務署。
確定申告相談センターの職員の方に聞いてみたところ、
システムから印刷されているような源泉徴収票なら必要ない。手書きの源泉徴収票なら会社印をお願いする場合がある。」とのことでした。

やっぱり必要無いようです。

ただ、求めてくる税務署があるのも事実。
担当職員(もしくは地域)によって解釈の仕方が異なっているようです。

結論

源泉徴収票に会社印の押印が必要だという根拠は確認できませんでした
税務署が発行している手引きに、押印なしの源泉徴収票を掲載しているのがその最たる証拠です。

ただ、税務署(もしくは税務署の職員)によっては、印鑑が押された源泉徴収票を求めてくる(古い?)税務署があるのも事実。
なんだかモヤモヤしますね。

会社から税務署には社員の給与情報を届け出ています。
その情報にはマイナンバーも含みます。
そんなマイナンバー制度が施行されている現代において、「会社印が無いと源泉徴収票受け付けられない」という対応は、あまりにも時代遅れなのではないでしょうか?

押印のある源泉徴収票を求められた際は、泣き寝入りしておずおずと帰ってくるのではなく、押印が必要な根拠を聞いてみると良いでしょう。

もし、ちゃんとした根拠を教えてもらった方がいましたら、ぜひ教えていただきたいです。

追記(UR都市機構の提出書類)

ちなみに、UR都市機構の提出書類には、社印が押されている源泉徴収票が必要と明記されています。

イ 前年分の源泉徴収票

※原本(社印が押印されているもの)とし、マイナンバー(個人番号)の記載がないものをご提出ください。また、給与支払元が個人事業主の場合は、実印での押印及び印鑑証明書を添付していただきます。参考

独立行政法人で国民の情報の把握ができないこと、また、入居の条件に収入要件があることから、偽装の恐れの少ない書類の提出を求めることは理解できます。
ただ、今の時代にはそぐわない条件なのではないかな? と思います。

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