【年末調整】団体扱保険に加入している社員が2千万円越えだった時の確定申告対応方法

2018年11月9日税金・年末調整

2,000万円越えなどの理由で年末調整をしない社員が、団体扱いの保険に加入していた場合、企業はどのように対応しているのでしょうか?
これだけ書くと、多くの人にとっては「なんのこっちゃ?」でしょうが、年末調整担当者にとってはこの悩みを持った人は少なくないはずです。

団体扱契約保険の確定申告問題

毎月支払っている保険料の支払い方法を給与からの天引きに変更することができる「団体扱保険」。
加入者が一定の人数に達していれば、保険料率が割引されるお得な制度です。

そんな団体扱いの保険は、原則、年末調整に必要な保険料控除証明書は発行されません。
「団体ネット」というサイトに企業の担当者がアクセスして、必要なデータを取り出すことができるからです。
多くの会社では、「保険料控除申告書」に団体扱い分の保険金額を印字した上で配布しているかと思います。

年末調整を行う社員ならば問題なしです。むしろ効率的に年末調整業務を進められます。

一方で、問題になるのは年末調整をしない社員です。
2,000万円越えなどの理由で年末調整をしない社員は、確定申告で保険料控除を申告する必要があります。
しかし、団体扱いの保険は証明書が発行されません。
社員は人事部に対して、「確定申告するから、団体扱い分の証明書をちょうだい」 と求めてきます。

そんな時、企業の担当者はどうしているのでしょうか?

今まで勤務してきた複数の会社では、それぞれ会社ごとに対応が異なっていました。
そこで今回は、実体験をもとに団体扱い保険の対応方法についていくつかご紹介します。

対応方法① 保険料控除証明書を保険会社に発行してもらう

団体扱いの保険料控除証明書は原則、発行してもらえません。
ただ、保険会社によっては依頼をすれば発行してくれる会社があります。

以前の会社では保険会社にお願いをして、証明書を発行してもらっていました。

実際、オリックス生命保険の公式サイトでは、「依頼をくれれば発行する」という記載がされています。


参考

しかし、全ての保険会社が対応をしてくれるわけではありません。
証明書の発行を断られた経験もあります。

対応方法② 団体扱い分が記載された「保険料控除申告書」に会社印を押す

こちらの方法は、最寄りの税務署に相談した際に教えてくれた方法です。
まず、「保険料控除申告書」に団体扱い分の保険料金額が記載されたものを用意します。
その申告書に事業主印を押して、本人に渡します。
本人はその申告書を確定申告時の添付書類とすることができるそうです。

会社が押印することで、保険料額が正しいことを証明したことになります。
押印がされていれば、それ以外の保険料額を証明する書類は求められないそうです。

この方法を実際試したことがありますが、確かに税務署から追加の書類は求められなかったようです。

対応方法③ 源泉徴収票の「生命保険料の金額の内訳」に金額を記載

こちらは国税庁の電話相談センターに相談してみた際に、回答のあった内容です。

年末調整はしないけれど、源泉徴収票の「生命保険料の金額の内訳」に金額を記載してしまう。という方法です。

確定申告時には、ここに記載されている金額をそのまま転記すればオーケーです。

ただ、対応してくれた電話相談センターの職員も、明確な答えは持っていないようで、「おそらくこれなら問題はないだろう」といった回答でした。

【国税庁回答内容】 (2018.11.8確認)
「明確な規定はないが、この方法でおそらく指摘はされないだろう。念のため、摘要欄に「団体生命保険のため、保険料控除証明書は不在」と記載しておいてほしい。あとは税務署の判断になるが、おそらく大丈夫でしょう。」

といった回答でした。(笑)

結論、何らかの形で金額が分かれば大丈夫そう

②・③で見てきたように、税務署と国税庁でも回答は異なってきます。
つまり、絶対的な答えは存在しないようです。
(他にも、団体ネットから印刷した明細を本人分だけ表示させて、本人に渡す。という方法もあります。)

今回ご紹介した①~③の方法で断られたという話は今まで聞いたことがありません。
税務署もそこまで気にしていないようですので、何らかの方法で金額が分かれば問題はなさそうです。
(最終的には受付する税務署職員の判断なので、絶対とは言えないのが心苦しいのですが。。)


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