RPA導入事例を学習するためのおススメ本 『RPAの威力』

2019年2月20日働き方

最近話題のRPA。
働き方改革の救世主として注目されており、RPAに関する書籍が大量に出版されています。
そんな中でも、Amazonで長い間売れ筋上位にランクインし続けたRPA本がこちら。

今回はこちらの本をご紹介します。

本書の構成

本書は大きく4部門構成になっています。

RPAの本質
進め方と成功のポイント
先進8社の取り組み
RPAの将来像

第一部では、「RPAって何?」
「なぜ今RPAが注目されているの?」 を解説します。
第二部では、「RPAを実際に導入する場合はどんなことに気を付けるべきなのか?」 具体的な導入方法が紹介されています。
メインの第三部では、RPA導入に成功した8社を取り上げ、具体的事例を詳しく紹介しています
まとめの第四部では、「RPAの将来像」として、RPAの今後、また、人間の今後の働き方について触れています。

本書の特徴

この本がその他のRPA本と一線を画す点は主に2点あります。

① RPA導入担当者が執筆しているため導入プロセスに詳しい。

本書は、多くの会社にRPA導入を支援してきたアビームコンサルティング社の社員2名が執筆しています。
そのため、導入プロセスが非常に細かく書かれており、導入イメージが抱きやすい構成となっています。

例えば、「上層部にRPA導入を納得させるためのコツ」や「IT部門と業務部門どちらが音頭を取るべきか?」など、
導入に関わっているからこそ知っている具体的注意点を教えてくれます。

また、コンサル会社らしく導入後の内部統制についても触れているので、これから導入プロジェクトに関わる方にはとても参考になる本だと思います。

② RPA導入事例が豊富

本書の最大の売りは、導入事例が豊富だという点でしょう。
RPA導入に成功させた8社の事例を細かく紹介しています。

【紹介事例】

大和ハウス工業
農林中央金庫
ブリジストン中国
帝人フロンティア
アサツー ディ・ケイ
テレビ朝日
NECマネジメントパートナー
インテージホールディングス

【事例紹介で書かれている内容】
・なぜRPA導入を検討したのか?
・導入プロジェクトの進め方
・どんな業務にRPAを適用したか?
・開発期間はどれくらい?
・導入した成果(労働時間のコスト削減はいかほど?)
・今後の展望

8社の事例それぞれでこれらの内容が紹介されています。

RPAを導入したことで、どんな変化があったのかイメージがとてもしやすい内容になっています。
また、具体的な業務がかなり詳しく書かれているので、こんな仕事が世の中にはあるんだなぁと勉強にもなります。

RPA導入で印象に残った事例

本書で紹介されている事例の中で「ブリジストン中国」の事例が面白かったので、一部をご紹介します。

ブリジストンの中国子会社である同社は、RAPをトライアルで5体導入し、年間3,600時間もの業務時間を削減しました。

削減効果が最も大きかったのが、「商品情報収集業務」です。

商品情報収集業務

この業務は、市場調査のために自動車メーカーやライバルのタイヤ会社のサイトを訪問し、新商品などの情報を収集する業務です。
タイヤ市場の情報を収集し、商品企画や営業戦略に役立てていたそうです。
この業務は今まではアルバイトを数名雇い、地道に他社サイトを訪問し、コピペして情報を集めていました。
今回この業務にRPAを導入しました。
ロボットに訪問すべきサイトを教え、データを取得させました。
その結果、年間2,000時間以上の時間を削減できたとのことです。
更に今まで年2回の調査だったのが、今では分析したい時にリアルタイムで情報収集ができるように。
また、蓄積された情報をビッグデータとして解析することで、情報分析の質が増したそうです。

契約社員の更新作業

また、同社は人事関連の業務にもRPAを導入しました。
契約社員の更新作業にRPAを導入したのです。
同社は契約期間が10年の社員がいれば、1年の社員もいるなど契約期間がバラバラでした。
契約満了の処理を忘れてしまうと裁判沙汰になってしまうため、契約満了の1週間前に担当者にメールが通知される仕組みをつくったそうです。
この結果、労働時間を削減でき、労働紛争のリスクを少なくすることができました。

(1週間前の通知だと短くない? 通知だけでなく、契約書の作成まで自動化できなかったの? とは思いますが、その会社の事情があるのでしょう。。)


このように本書ではかなり具体的にRPAの導入事例が紹介されています。

こんな人におススメ

● RPA導入プロセスについて学びたい人
● RPAでどんなことができるのかイメージを深めたい人

「うちでもRPA導入できないかなぁ?」と考えている人には、この本はまさにうってつけの書籍だと思います。
ただ、アビームの宣伝要素も強いので、その点は頭に入れておくと良いかもです。