東急が12か月定期券を発売
2018年3月、大手鉄道会社で初めて東急電鉄より12か月定期券が販売されました。(参考)
12か月定期券を購入すると実際どれぐらいお得なの?
通勤手当を支払っている会社は12か月定期への対応が必要なの?
そういった疑問についてまとめていきます。
東急電鉄の12か月定期券概要
【いつから?】
2018年3月17日(土)より
【対象区間】
東急線全線(他社線連絡定期券を除く)
⇒利用区間が東急線だけの場合で購入が可能
【定期券の計算方法】
1か月定期運賃 × 12 × 0.9(10円未満の端数切り上げ)
⇒6か月定期 × 2 とほぼ変わらない。
実際どれくらいお得なの?
結論、6か月定期とほとんど変わらない。ただ、ポイントをためるのであればお得
まず、6か月定期券を年2回買った場合と12か月定期券を購入した場合、金額はほぼ同一です。
【1~3キロ区間】
6か月:23,220円
12か月:46,440円
12か月定期券は、6か月定期券を単純に2倍した金額ですね。
12か月定期を購入したからといって、6か月定期よりも割引されるわけではないようです。
たまに、四捨五入の関係で12か月定期の方が10円安くなる場合もあります。
【こどもの国線全線】
6か月:30,680円
12か月:61,350円
つまり、6か月で買おうが12か月で買おうが金額はほぼ同じです。
(購入回数が、年2回から年1回に減るメリットはありますね。)
それでは次に、もう少し視野を広げて、購入に付随する金銭的価値について考えてみたいと思います。
12か月分の定期を買うデメリット~利息の損失~
「6か月定期 × 2」ではなく、「12か月分定期」を購入するということは、12か月分の通勤費を前払いするということ。
つまり、12か月先までの通勤費が口座から失われることになります。
口座に6か月間お金を預けていればその分利息が付いたのに、前払いしてしまったためその権利を失うことになります。
低金利だからと言って侮るなかれ。
例えば、イオン銀行なら普通預金でも0.12%の利息が付きます。(条件有り)
5万円を6カ月間普通預金に預けていれば、23円ぐらいの利息が付きます。(税引後)
12か月定期にすると、本来もらえるはずの半年分の利息を損してしまうことになります。
「定期券購入回数を年2回から1回に減らすこと」と、「6か月定期券分の利息」、どちらを選ぶかですね。
12か月分の定期を買うメリット~TOKYUPOINTの付与~
現在、「東急線いちねん定期購入特典」として、12か月定期券を購入者に対してキャンペーンが行われています。
(参考)
TOKYUCARDというクレジットカードで購入すると、最大で購入金額に対して3%のポイントが付与されるのです。
更にTOKYU ROYAL CLUBというカード保持者なら、最大で10%(!)のポイントが付与されます。
還元率がかなり高いキャンペーンですね。
例えば、こどもの国線の定期12か月分:61,350円をTOKYUCARDで購入すると、6,135円分のポイントがたまります。
先ほどデメリットで紹介した6か月定期券分の利息なんかまったく気にならない金額ですね。
結論、TOKYUCARDで購入するならポイントがたまり12か月分定期券を購入した方がとてもお得
会社は対応が必要か?
6か月定期券相当額を通勤手当として支給している会社は対応が必要なのでしょうか?
個人的な意見としては、現時点では様子見で良いかと思います。
今回の12ヶ月定期券は東急線のみの経路に適用されます。
そのため、東急線沿線に事業所があり、東急線でのみ通勤している社員にしか適用されません。
(例:二子玉川にある楽天本社に、自由ヶ丘から通勤している社員などの場合のみ)
また、6か月定期券とほぼ同額。(四捨五入の関係で12か月定期券の方が10円お得にある経路も一部有り)
以上のことから、就業規則を変更し、12か月定期券を支払うルールを新たに設けるなどの対応は必要はないと考えます。
今後、同様の12か月定期を発行する鉄道会社が増えてきたら、再度検討をしようと思います。
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