転職で迷ったら加入する健康保険組合もチェックしてみよう!

加入する健康保険組合は、勤務先によって異なります。
健康保険組合が異なれば、サービス内容も組合毎に異なります。
健康保険料率が高いところもあれば、低いところもあったり。
給付内容が充実しているところもあれば、そうでないところもあったり。

転職先を「A社にしようか?B社にしようか?」と、悩んでいる時に、加入する健康保険組合をチェックする人はほとんどいないことでしょう。
しかし、加入する健保組合によって自分のお財布状況は大きく変わってきます。

そこで今回は、「転職の際に健康保険組合のここはチェックしておくと良いよ!」というチェック項目をご紹介していきます。

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加入している健康保険組合の調べ方

まずは、転職を検討している会社がどこの健康保険組合に加入しているかを調べる必要があります。

親切な会社は求人の福利厚生欄に、「○○健康保険組合」と組合名まで記載しています。
求人欄をチェックしてみましょう。

また、大企業であれば、自社単独で健康保険組合を設立しています。
グーグルで、「○○(企業名) + 健康保険組合」と検索をしてみましょう。(例:トヨタ 健康保険組合)

検索しても出てこない場合は、同業種が集まって設立した総合型組合健保に加入していることが多いです。
(例:IT系の会社の場合は、関東ITソフトウェア健康保険組合など)
分からない場合は、採用担当者に聞いてみましょう。

健康保険組合の種類はこの記事の前半で詳しく紹介しています。

企業の健康保険組合別・健康保険料率ランキング

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チェックポイント① 健康保険料率を調べて、他企業との差をチェック

加入している健康保険組合が分かったら、その組合の健康保険料率を調べましょう。
公式サイトが見つかった方は、公式サイトに保険料率が必ず掲載されています。 (例:トヨタ自動車健康保険組合

また、筆者は以前、企業別の健康保険料率ランキングを作成しています。
その記事から直接探していただいても良いでしょう。

企業の健康保険組合別・健康保険料率ランキング

【注意】
上記のリンク記事でも触れていますが、昨今加入者にしかサイトを公表していない健康保険組合が増えています。(特に、大企業の健保組合)
この場合は調べようがありません。。
これからご紹介する方法は、全て公式サイトが公表されていることを前提としております。

転職先の健康保険料率が分かった方は、他の企業と保険料率を比較してみましょう。
全国的にみて、保険料率が4%未満であれば恵まれています
ランクにすると、このような評価でしょうか。(完全個人の主観です。)

保険料率(個人負担) ランク
2%台 S
3%台 A
4%台 B
5%台 C

保険料率が2%違うということは、同じ年収でも2%手取りが違うということです。
それが定年まで違ったら大きな差が出てきます。
調べられる方はぜひとも健康保険料率を事前に調べておきましょう。

チェックポイント② 高額療養費制度を調べよう!

健康保険料率と同じぐらい大きなインパクトのある制度が「高額療養費制度」。
こちらは、ひと月の医療費が一定の上限を超えたら、超えた分が還付されるという制度。
つまり、一定の上限以上は医療費がかからないという嬉しい制度です。

トヨタの制度が分かりやすいので、トヨタを例にしてご説明しましょう。参考 2019/2/9時点)

毎月の自己負担額から2万円を差し引いた金額が還付されます。(条件あり)
つまり、実質毎月2万円しか医療費はかからないのです。(保険適用外は除く)
家族を扶養していれば扶養家族も対象です。

ちなみにトヨタのこの自己負担2万円という基準。
全国トップクラスの基準です。
他の組合は、もっと高い自己負担基準が設定されています。
しかも、年収別に異なる基準が設定されているところが一般的です。

法律で定められた高額療養費の上限額はこちら。参考 2019/2/9時点)

面倒な計算が必要ですが、多くがこのような所得別の基準を設けています。
(例:月額26万円以下の場合、57,600円が自己負担上限額)

トヨタの基準をこの表に当てはめてみると、一番ランクが下の「住民税非課税世帯」より低い基準にあります。
どれだけトヨタの基準が低いかお分かりいただけましたでしょうか?

トヨタの例は極端ですが、加入する健康保険組合によって高額療養費制度は大きく異なります。
公式サイトが公表されていれば一度調べてみましょう。

チェックポイント③ 傷病手当金や出産手当金を調べよう!

同じように、病気や出産で休んだ際に給与の補てんとして給付される「傷病手当金」や「出産手当金」も加入する組合によって異なります。

傷病手当金の場合、法律の定めは通常の給与の2/3(約66%)が1年6カ月まで支給されます。
つまり、病気休職により給与が会社から支給されなくなっても、1年半は給与の66%を健保組合が保証してくれるということです。
これが一般的なルールです。

では、トヨタはどうでしょう?参考 2019/2/9時点)

病気で休み始めてから2年6カ月の間は給与の80%が支給されます。
その後の6か月は40%が支給されます。
つまり3年間休職で給与が発生しなくても、健保組合から手当金が給付され続けるのです。
本当にうらやましい制度です。


いかがでしたでしょうか?
今まで見てきたように、加入する健保組合によって保険料や給付内容が大きく異なることをご理解ただけましたでしょうか?
複数の企業で転職を悩んでいる方は、健康保険組合も比較ポイントに入れてみることをお勧めします。