「HR Tech」や「ピープル・アナリティクス」という言葉を良く聞くようになりました。
人事データを定量的に分析し、人事マネージメントの判断材料に活用することを指します。
確かに人事部には大量の人事データが蓄積されています。
採用試験の結果・上司からの評価・勤務時間・健康診断の結果などなど。
それらのデータを分析し、活用することを今まではあまり行ってきませんでした。
しかし、テクノロジーが発展した昨今、人事情報を使ったデータサイエンスに乗り出す企業が増えてきました。
事例を一部ご紹介します。
・ ソフトバンク : ESの合否判定を自動化 IBMが提供する「Watson」がESを自動で採点
・ セプテーニ : 新入社員の活躍度を予測するAIを導入
・ SUSQUE(サスケ) : 人事情報から退職確率・うつ発症確率を予測するサービスを提供
などなど。
様々な場面で HR Tech が導入されてきています。
ただ、人事部は昔からいわゆる <文系> の人たちが担う職業でした。
「データ活用をするといっても、何から手を付けたらいいのか分からない。。」
「そもそも何ができるのかもよく分かっていない。。」
そんなデータ活用に悩む人事部員向けに出版されたのがこちら。
帯の紹介分にある通り、「人事のどんな場面で使えるのかがわかる データ分析入門の入門!」として、「文系」人事部員に書かれたデータ分析の入門書です。
本書の構成
本書は3部門で構成されています。
[Part1] 人事データ活用のイメージを具体化する
[Part2] 人事データの特徴を把握する
[Part3] 統計解析で人事データを活用する
[Part1] 人事データ活用のイメージを具体化する
人事データを活用することで何ができるのか? なぜ今話題になってきているのか?
ということを教えてくれます。
[Part2] 人事データの特徴を把握する
人事データの特徴について紹介しています。
人事データのメインは人の評価です。
売上値などと違い、人の評価基準はあいまいです。
そういった評価の癖を理解し、見える化する手法を紹介しています。
[Part3] 統計解析で人事データを活用する
では、実際にどんな方法で人事データを活用できるのか?
まず統計解析の基本的な分析手法を数式を極力使わずに分かりやすく紹介してくれます。
それらの分析を活用し、人事部で行うべき具体的な活用事例を教えてくれます。
この本のおすすめポイント ~実務に直接つながる~
この本の特徴的なポイントは、数式を覚えて分析ができるようになることをゴールにおいていないことです。
本書のゴールは、人事部員がどんな分析手法があるかを理解し、分析結果の読み解き方を知ることです。
人事担当者の業務に直結する点が、他の統計に関する本とは一線を画すところです。
これから押し寄せるテクノロジーの波にのまれないように。
HR Tech に興味のある方はぜひ手に取ってみてみてください。
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