題名が全てなのですが、パワハラ対策のeラーニングは、いろんな業者から話を聞いてみたけれど、結局厚労省の教材がベストだったよというお話しです。
2020年6月に控えているパワハラ法の施行を前に、私の勤務先ではeラーニングで全社員にハラスメントを学びなおしてもらおうと思っています。
当社が希望していたeラーニングの内容は以下の2つです。
⇒今後入社する社員にも同じ教材で受講させたい
・英語対応
⇒外資系の会社のため英語対応は必須
この条件で探したのですが、なかなか見つかりませんでした。
特に英語対応しているところはとても少なかったです。
そんな中見つかった数社からお話を聞きました。
が、二重丸あげられるところは出てきませんでした。
A社
費用:
① 7.5万円 (契約期間3か月・500IDの場合)
② 60万円 (コンテンツ買取・一般職向けと管理職向けの2動画)
英語対応:✖
英語対応できてればここで一発OKだったのに。。
B社
費用:220万円 (コンテンツ買取・英語版と日本語版の2動画)
英語対応:〇(英語版と日本語版それぞれ購入する必要あり)
条件そろってるけど値段が高い。。
C社
費用:18万円(コンテンツ買取)+ 英語翻訳代は別途自己負担
英語対応:△(翻訳代を負担してくれるなら対応可能)
「英語対応可能ですよ!」とのことでしたので直接会って話を聞いてみたら、翻訳経費を負担してくれるなら英語版も作りますよ。という内容でした。
翻訳費用は約130万円。
なんだか納得がいかなかったので、ここで契約しようとは思えませんでした。
やっぱり英語対応がネックでした。
対応している業者がとても少ないし、英語対応している場合でも費用がとてもかかってしまいます。
決め切れない中見つけたのが、厚労省の「パワーハラスメントオンライン研修講座」でした。
パワーハラスメントオンライン研修講座
厚生労働省のサイト「あかるい職場応援団」には、ハラスメントに関する様々な資料が掲載されています。そのうちの一つが「パワーハラスメントオンライン研修講座」です。
この講座は動画と資料を見ながらパワハラを学べる無料のオンライン研修講座です。
チャプター毎にテストが出題され、全問正解することができたら「受講証明書」が発行されます。(テストは何回でも回答可能)
今まで様々な業者のeラーニングコンテンツを見させてもらいましたが、ハラスメントの教材って厚労省のガイドラインに準拠しているのでどこも同じ内容なんですよね。
その厚労省が作成ているコンテンツを無料で受講できるので、これ以上メリットのあるコンテンツは無いのではないでしょうか?
英語対応の有無を除けば、このコンテンツがベストに思いました。
当社は結局この研修講座を全社員に受講させ、受講証明書を提出させるようにしました。
ただ、このサイトも英語対応はできていません。
取り急ぎ、コンテンツの概要を英語でまとめ日本語がしゃべれない社員に資料を配布することにしました。(作成は私がすることに...)
いくつかの業者は英語対応を検討中とのことでしたので、どこかの業者が対応してくれればそちらに乗り換える予定です。
セクハラ・マタハラはYouTube動画で多言語対応している
今回ご紹介したオンライン研修講座はパワハラを取り扱った内容です。
セクハラやマタハラについては、厚労省のYouTubeチャンネルに動画があがっているのでそちらで学ぶことができます。
物足りないと思う方もいるかと思いますが、民間業者のコンテンツもだいたい同じような内容でした。
更にYouTubeならば自動翻訳機能がありますので、多言語対応が可能です。
セクハラ・マタハラについてはこちらの動画を見てもらうようアナウンスすることにしました。
「英語対応」は是非対応してほしい
外資系の人事部は常に「英語対応」という問題に悩まされ続けています。
これから外国人労働者が今まで以上に増えてくることでしょうから、外資系企業だけでなく日系企業も今後はこの問題に直面するのではないかなと思います。人事部向けのサービスを行っている企業の方々には、ぜひ英語対応を検討してほしいところです。
更に言うと、厚労省は今回紹介したオンライン研修動画のようにコンテンツに力を入れてきています。また、最近は少しづつ英語対応を進めてきています。(事例)
厚労省がこのまま企業向けのコンテンツサービスを拡充し、英語対応までしてしまったら、民間の業者は少しづつ淘汰されてしまうのではないかなと思います。企業にとっては嬉しい話なのですが、民間業者にとってはこれから難しい時代だろうなと思った次第です。