『サンドラの週末』という映画をみなさんはご存知でしょうか?
人事部で働く知り合いの方々からよく推薦される映画作品です。
「人事部で働く人はこの映画を観ておいた方がイイよ」と、複数の人から言われました。
今回やっと『サンドラの週末』を観ることができましたので、その作品をご紹介します。
あらすじ
まずは、あらすじをご紹介します。
あらすじはこちらの動画が分かりやすいので、ご覧ください。↓
なんでも添削をする添削家の「赤ペン瀧川」さんの解説動画です。
補足をすると、主人公のサンドラはうつ病で休職していました。
彼女が働いている職場(ソーラーパネルメーカー)は、彼女の休職中もなんとか業務は回っていました。
アジアメーカーに押され経営が厳しくなってきた経営者は、従業員に酷な選択を迫ります。
サンドラの復職させるか、ボーナスをなしにするか。
サンドラを復職させたら、従業員にボーナスは支給されません。
どちらにするかを従業員の投票で決めさせたのです。
結果は「ボーナス」の勝利。
【サンドラの復職:2票 ボーナスの支給:14票】
サンドラの解雇が決まりました。
金曜日に事実を知ったサンドラは社長に選挙の再実施を懇願。
来週の月曜日にもう一度選挙を行う約束をなんとか取り付けます。
抗うつ剤を服用しながら、サンドラは従業員の説得に奔走する。
残された時間は週末の二日間のみ。
サンドラの過酷な週末が始まる。
主演のマリオン・コティヤールについて
フランスを舞台にしたハリウッド作品によく出ているフランス女優さんです。
『インセプション (字幕版)』や『ダークナイト ライジング (字幕版)』といったクリストファーノーラン作品に出演もしていた女優さんなので一度は目にしたことがある方もいるでしょう。
また、『マリアンヌ』では、ブラピとともに主演を演じました。
今回の作品では、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされました。
人事部員向けの見どころ① ~休職者の対応~
病気により社員が休職をすると、様々な課題が出てきます。
・休職中の期間、補充はどうする?
・いつ復職できるのか?
・復職後はどこに配置する?
特に、精神疾患の場合は判断がとても難しいです。
・本当に働ける状況なのか?
・再発を防ぐためにはどうするべきか?
今回の作品でも、サンドラはうつ病により休職していました。
復職できるようになったとはいえ、いまだ家族も同僚も腫物を触るような扱いです。
しかも、会社はサンドラ抜きで業務を回せていました。
会社の経営は厳しい状況で、余分な社員を雇う余裕もない。
うつ病で休んでいた自分に帰る場所はないのか?
自分は価値のない存在なのか?
病気休職者が直面する雇用の問題が重く描かれています。
人事部員向けの見どころ② ~金か雇用か?~
自分のボーナスか、サンドラの雇用か?
それを従業員に選ばせるって本当に酷ですよね?(笑)
アメリカみたいに即クビにするわけでもなく、
日本みたいに無条件で復職させるわけでもなく、
従業員の選挙で選ばせる。
なんともフランス的な手法だなと思います。
従業員も選挙という方法自体には反対はしていないのですよね。
選挙の結果は、ボーナスが圧勝でした。
グローバル競争に押され、経営は厳しい状況。
そんな中でサンドラの雇用を確保したら、次は自分がクビにされてしまうかもしれない。
当然の結果だと思います。
そんな状況でも、サンドラの側に立つ人もいました。
最初の投票から彼女の雇用を支持していた人もいれば、
彼女の説得により立場を変えて、彼女をサポートする人も出てきます。
サンドラの雇用を支持した彼らの動機はいったい何なのでしょう?
彼らの動機は、自分の倫理感や正義感、もしくは彼女への感謝の気持ちでした。
サンドラをサポートする彼らは、お金のためだけに働いているわけではないことを示唆しています。
「サンドラを支持した彼らが正しい!」とか、「彼らを見習うべきだ!」ということを言いたいわけではありません。
ただ、働く目的は一つ(お金)ではないことをこの作品は教えてくれます。
経営者と労働者は、「労働」と「報酬」という関係で成り立っています。
そのため、「給与をあげれば文句言わないんでしょ?」と、労働者について考える経営者は多いと思います。
しかし、実際は働くモチベーションって人それぞれなんですよね。
「社員は何のために働いているのか?」
そんなことを改めて考えてみたくなる映画でした。
『サンドラの週末』が観れるサイト
『サンドラの週末』はAmazon動画で観ることができます。
ただ、プライム対象にはなっていないため、レンタル料金がかかります。
他には、「U-NEXT」や「Rakuten TV」で観ることができます。
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