確定拠出年金(DC)を採用している会社を退職した場合、自身で移管手続を行う必要があります。
この手続きを忘れてしまう人が結構多いのです。
忘れたままにしておくと、DCを管理する運営管理機関のサイトで自身のフルネームが公表されてしまう場合があります。
国民年金基金連合会への自動移管
企業型のDCに加入している社員が企業を退職した場合、6か月以内に移管手続を行う必要があります。
次の勤務先にDC制度がある場合 ⇒ 勤務先のDC制度に資産を移管
次の勤務先にDC制度が無い場合 / 無職の場合 ⇒ 個人型DCに移管
この手続きを忘れて6カ月経ってしまった場合、DCの口座は国民年金基金連合会(以下、連合会)という別の機関に自動的に移管されてしまいます。
連合会に資産が移管されて良いことは何一つありません。
運用ができず、手数料だけが毎月引かれてしまう最悪な状況になってしまいます。
ちなみに、自動移管ルールは2018年5月から変更されました。
詳しくはこちらの記事にまとめております。
【2018年5月】確定拠出年金法の改正~運用商品の上限と自動移管のルール~
住所不明だと公式サイトに名前と住所が告示される
DCの口座が連合会に自動移管された場合、運営管理機関は対象者にお知らせをします。
「6カ月たっても手続きしないからあなたの口座を移管しましたよ。」と。
この通知書は郵送されるのですが、住所は6カ月前の情報のため、対象者に届かない場合があります。
そんな届かない人に対して、運営管理機関は対象者の名前をサイトに掲示します。
ご覧のように名前(フルネーム)と住所(市区町村まで)が掲載されていますね。
これは嫌がらせではなく、法律により決められた対応方法です。(確定拠出年金法第83条)
掲載期間は3か月です。
自分の名前が掲載されていたら
掲載されている時点で連合会に移管されてしまっているので、連合会から資産を取り戻す必要があります。
まずは、元々加入していた運営管理機関のコールセンターに問い合わせしましょう。
DCは自分で運用・自分で管理!
会社の投資教育がまだまだ足りないのか、DCの手続きは全部会社がやってくれると思っている人がたまにいます。
<DCは自分で運用・自分で管理!>です。
手続きを忘れてしまうと、今回ご紹介したように名前を大々的に世間に公表されてしまう場合があります。
恥ずかしい思いをする前にしっかりと手続きを行いましょう。